山梨大学で取り組んでいる出前講義の紹介と、青柳が用意している出前講義の概要について紹介します。
講義内容は大学ホームページで公開していますが一言だけなので、ここではもう少し具体的に、用意している授業内容を紹介します。
講師選びの際のご参考になればと思います。
出前講義とは
出前講義とは、大学教員が高校に出向いて、高校の生徒たちに対して、その教員の専門分野の話をする取り組みです。
山梨大学が取り組んでいる高校生向け教育(高大連携と呼んでいます)の一環です。
高校側からすると、進路選択の参考にするための大学模擬授業や体験授業という取り組みで利用されることが多いかもしれません。
この出前講義は高校からの依頼で行われ、依頼の際には高校が希望する日時や、来て欲しい大学教員を指定します。
各教員がどのような専門で、どんな講義題目、講義内容なのかは、大学ホームページに掲載していますので、下記リンクを参照ください。
青柳が所属している工学部 機械工学科では、教授と准教授の教員が、出前講義用の授業を用意しています。
青柳の出前講義の概要
青柳の出前講義のタイトルと内容は次のとおりです。(ホームページ記載の内容と同じ)
タイトル:宇宙で活躍するロケットの原理と種類
内容:人工衛星で使われているロケット推進の原理や種類を、高校で学習する物理の原理を交えて解説します。
PowerPointのスライドを掲示しながら話をするので、プロジェクタとスクリーンの用意をお願いしています。
公開されている内容がこれだけなので、もう少し具体的な講義内容を書いておきます。
- 自己紹介
- 経歴
- 研究テーマの紹介、大学での研究活動の話
- 宇宙工学と詳細分野
- 工学部は「人の役に立つモノを作ることを学ぶ学問」で宇宙工学はその中の一部ということ。
- 宇宙工学がどのように役立っているのか紹介
- 宇宙工学で必要になる幅広い専門分野の紹介
- 漠然と宇宙工学といっても、構造、材料、通信、電波、摩擦、熱、軌道、制御、電源、ロケットなど、様々な分野で構成されていること。
- 大学で学べるのはそのごく一部で、自分は何を学びたいのかを考え、各大学で何を学べるのか調べることは重要だということ。
- ロケットの原理
- 圧縮空気を使ったペットボトルロケットの実演
- 作用反作用の法則の紹介
- ロケット方程式の紹介
- 大学で習う、ロケット方程式の導出:高校の物理(力学)と数学(微分積分学)
- ロケットの種類
- エネルギ源で分類するロケット
- 化学エネルギを使うロケット
- 固体ロケットの紹介
- 液体ロケットの紹介
- アルコールを使ったペットボトルロケットの実演
- アルコールの燃焼についての化学反応の紹介
- ハイブリッドロケットの紹介
- 電気エネルギを使うロケット
- レジストジェットの紹介
- ジュールの法則の紹介
- イオンエンジンの紹介
- 小惑星探査機はやぶさ2
- パルスプラズマスラスタの紹介
- 電気と磁気の相互作用(ローレンツ力)の実演
- ローレンツ力の紹介
- ホールスラスタの紹介
- レーザスラスタの紹介
- レジストジェットの紹介
- 化学エネルギを使うロケット
- エネルギ源で分類するロケット
- まとめ:これからの宇宙開発計画
以上のような内容になっています。
各ロケットの原理は高校で習う物理や化学の法則が元になっているので、所々でそれを紹介しています。
高校1年生とかだとまだ習っていない内容かもしれませんが、「紹介」程度ですし、テストするわけでもないので、高校の勉強が大学や専門の勉強にもつながっていることが分かってもらえたらいいかなと思っています。
実演のペットボトルロケットは、教室に糸を張って、それを伝うように飛ばしています。
授業時間は高校からの指定に合わせて調整できます。
よくやるのが60分~90分程度ですが、45分とか120分とかも大丈夫です。
いつも高校からの依頼のときに希望の授業時間が書かれているので、それを見て準備しています。
上記の内容自体も、例えばもっと噛み砕いた内容で十分とか、一部不要とか、希望があれば相談可能です。
青柳のこれまでの出前講義実績
青柳は毎年、数件の出前講義の依頼を頂いております。
これまでに出前講義をした高校は以下のとおりです。順不同、敬称略です。もし抜けている高校があったらごめんなさい。
- 山梨県立市川高等学校
- 山梨県立甲府西高等学校
- 山梨県立甲府東高等学校
- 山梨県立甲府南高等学校
- 山梨県立都留高等学校
- 山梨県立日川高等学校
- 山梨県立笛吹高等学校
- 静岡市立高等学校
- 学校法人静岡理工科大学 静岡星陵高等学校
- 長野県伊那弥生ヶ丘高等学校
- 愛知県立豊田南高等学校